MATHOM-HOUSE presented by いもたこ

気になったことを色々と。ジャンルも色々。

今週のお題「部活動」

今週のお題「部活動」

 

私が合唱と出会ったのは、もう15年近く前の話になる。

楽譜が読めたら格好良いなぁというのが入部理由だった。

一生懸命練習して、美しい旋律が好きになった。

 

思い出すのは、2004年のNコン*1の課題曲、「未来を旅するハーモニー」の歌詞だ。

生まれたハーモニーは、どこかへ旅をずっと続けているという。

 

中学校では、廃部の危機迫る合唱部でパートリーダーを務めた。

歌うことと日本史が好きな中学生で、先生にも、「好きな科目があることは合唱の肥やしになる」と言われ、その言葉をよく守っていた。

 

高校は、合唱でそれなりに有名な学校に進学した。

だがある時、先生に怖い顔をされて、「勉強と合唱のどちらかを選べ」と言われた瞬間に糸が切れてしまった。

先のことも考えて「部活を辞めたいです」と言ったところ、「部活を辞めるか辞めないか、つらい方の道を選びなさい」と言われて、猶更戸惑った。そんな言葉で引き留められたとして、果たして私は良い旋律を奏でられるのだろうか。そう考えて、結局部活動から去った。

 

大学でもいくつかお誘いがあったが、なんとなくもう歌う気にはなれなかった。高校で言われた言葉が尾を引いていたし、忙しかったというのもある。

それでも、不思議なことが色々あって、何故か遠い異国で歌う機会があったり、やけに合唱に詳しい人と話す機会があったりと、合唱にかかわる話題には事欠かない。

あの日旅立ったメロディが、まだどこかを旅している証拠かもしれない。

 

ちなみに、結局それなりに長く合唱をやって、かつほかの楽器にも挑戦したが、何故かついぞ読譜はできず、代わりに旋律を少ない回数で覚える耳を手に入れたのだった。

*1:NHK全国合唱音楽コンクールのことである。