MATHOM-HOUSE presented by いもたこ

気になったことを色々と。ジャンルも色々。

今週のお題「受験」

今週のお題「受験」

 

受験は2回、高校と大学で経験している。

結果論から言うと学校選びで間違えたと後悔したことはほぼ無いので、受験生としての私は成功したといえるのかもしれないが、実は2回とも受けた中で一番低いランクの学校にしか合格しなかった。そういう意味では、失敗したとも言える。

ちなみに就活は70連敗し、しかも唯一内定をもらった会社も1年で辞めているので、それに比べればいかばかりかマシだろう。

 

「自分の単純な努力で勝負できるのは受験まで」というのを大学受験の時に先生に言われたが、そもそもの財力や意識などといった部分を除けば、確かに受験(特に内申点が問われない大学受験の一般入試)は、「単純な努力」の勝負になる。

だが、今受験をしようとしている人、特に大学受験を考えている人に伝えたいのは、「選択することを学んでほしい」という点である。

 

仮に私の偏差値が80あって、日本中どの大学のどの学部学科でも行ける学力とお金があっても、私は医学部には絶対に行けない。血を見ると気分が悪くなる体質だからだ*1

これはもう本当に極端な例だが、学部学科の選択や立地の選択、あるいは特に私学なら建学の精神などもきちんと選ばなくてはいけない。ただ、これはブランド力(MARCHとか関関同立とか早慶上智とかそういうの)を無視しろと言っているわけではなくて、例えば「早稲田と慶応なら自分はどっちが向いているだろう?」と考えてほしい、という話である。

例えば、私の母校は宗教系(いわゆる新宗教系ではない)だったが、そうと知らず入学した知り合いの洗礼済みクリスチャンは、日々なんとなく漂う宗教感がつらいと言っていた。

 

選択することは難しい。もしかしたら、勉強することより難しいかもしれない。

東西冷戦の時代に生まれた母は幼い頃、自分で将来のことを選択しないでいいという理由で、ソ連に生まれたかったと思っていたらしいが、分からないでもない。

しかし、人生の大事な時期に選択したから、今の私がいるのだと思っている。先述の通り、私は大失敗して、仕事を1年で変えている。第二新卒と持てはやされるとはいえ、ほとんどの場合、キャリアのない若手の転職は、前職より待遇が悪くなるのが普通だし、私もそれを覚悟したが、結果から言えば、いくつかのことを覚悟して道を選んだ結果、

私は今、前職より高い給料、良い待遇で働いている(会社の規模も20倍ぐらい)。これも選択の賜物だろう。

 

「正しい選択をしろ」なんて言うつもりはない。

高校受験の時は、自分では納得していたが、周囲には「こんな禄でもない高校を受けるなんて」と言われた。しかし蓋を開けてみれば悪い学校ではなかった。

大学受験の時は、10校ぐらい全滅して、自分も周囲も正気ではないとしか言いようがない選択をしたが、人生最高の4年間だった。

新卒での就活の時は、実は1社めに受けた会社に内定しており、伝統ある企業だったので、自分も周囲も納得していたが、しなくて良い経験を大量にさせられ、身も心も擦り切れて、逃げるように会社を辞めた。

その後の転職は、これまた大苦戦を覚悟したし、やはり周囲には苦言を呈されたりもしたが、運も味方になったのか、今のところ大きな後悔はしていない。

 

どうか良い選択をしてほしい。そう思うばかりである。

*1:ちなみに私はこの体質が原因で、小学校の時に抱いていた養護教諭になるという夢を諦めた。