日商簿記初級
時折簿記3級が欲しい病にかかる。具体的には過去2回程罹患したのだが、毎回借方と貸方がどっちがどっちだか分からなくなったり、売掛金と買掛金がどっちがどっちだか分からなくなったりして*1、3日坊主どころか2日ぐらいで挫折してしまっている。
だが、今度こそ欲しい……ということで、今年の4月から4級に代わって新設された初級から受けてみることにした。
結論から言うと、合格したが、ちょっと危なかった。
使用教材&勉強方法
スッキリわかる 日商簿記初級(TAC出版)
丁度受検を思いついた日がこの本の発売日だったというのが理由。ちなみに売りは模擬試験プログラムだが、使わずに終わってしまった。私はいわゆるCBT試験には慣れている方なので特に困らなかったが、時間があればやってみるべきだと思う。
ところで、簿記初級は100点満点で、第一問が簿記の基本原理(30点)、第二問が仕訳(40点)、第三問が試算表(30点)という配点になっている。ところがテキストを読むと、CASE59まであるうち、第一問が基本的にCASE1・2(1章)*2、第三問がCASE52・53(10章)で、残りがすべて第二問になっている。確かに第二問は配点が高いが、私のように受験予定日までの残り日数でCASEを割るのではなく、1章と10章は重点的にやった方が良い。
その証拠に、後記する通り、1章と10章をやった日は否応なしに勉強時間が伸びているが、正直なところ、第一問は満点だったのに対し、受験前日に初めて勉強した第三問は6割程度しか得点できなかった。
加えて、他の級やほかの検定に比べて、歴史が浅いのでまだ模擬試験がほぼ無いというのもネックになってくる。解いてみて思ったが、サンプル問題より実際の問題の方がやや難しい(サンプル問題は93点だったが、本番では10点も落ちてしまった)。前記したテキストの模擬試験プログラムも活用してみるべきだと思う。
試験場の問題
ところでこの試験、試験場が任意になっていて、受験日も任意になっているのだが、試験会場の多くが商工会議所のパソコン教室であり、そして商工会議所のパソコン教室のサイトにはなぜか簿記初級の受験案内がない。
私も近所に会場がここしかなかったのでパソコン教室を活用したが、恐らく受験手続は会場によって違うので、先に電話等で問い合わせてみることを推奨する。
それからもうひとつ。私がまさにそうだったのだが、当日は後ろで普通にパソコン教室をやっているという、なかなかにぎやかな中での受検になる覚悟をしておいた方が良いだろう。いかんせん受検者の少ない試験なので、この辺りは我慢である。
また、どの試験会場でも、筆記用具の持ち込みはできない。また、相当暗算が得意でもない限り、電卓は必須である。
感想
- 第三問が鬼門だったが、あれは第一問と第二問がわかっていないとどうしようもない。もっと試算表に時間を割くべきだった。
- 鞄に電卓を入れて持ち運んでいたら、中で誤作動を起こしたらしく冷や汗をかいた。何かあると大変なので、予備の電卓が必要かもしれない。
- テキストによると標準学習時間は1ヶ月、早い人だと1週間だというが、全く簿記を知らない状態だと、演習まで込みで2週間ぐらいはかかるのではないかと思った。
進捗記録 4時間46分
1日目(4月24日) CASE1~4。57分。
2日目(4月25日) CASE5~8。19分(通算1時間16分)。
3日目(4月26日) CASE9~12。13分(通算1時間29分)。
4日目(4月27日) CASE13~16。12分(通算1時間41分)。
5日目(4月28日) CASE17~20。6分(通算1時間47分)。
6日目(5月1日) CASE21~24。11分(通算1時間58分)。
7日目(5月2日) CASE25~33。17分(通算2時間15分)。
8日目(5月3日) CASE34~43。31分(通算2時間46分)。
9日目(5月6日) CASE44~51。20分(通算3時間6分)。
10日目(5月7日) CASE52~59、サンプル問題(93点)。1時間40分(通算4時間46分)。
11日目(5月8日) 受験本番。84点で合格。
かかった費用例 5054円+交通費
テキスト 864円
検定料 2160円
電卓(CASIO JV-220W) 2030円